2025年11月1日(土)~2025年11月30日(日) ※ライトアップ:期間中毎日 日没~21時30分
空気が澄みわたり、山々が燃えるような色彩をまとう季節。日本には数多くの紅葉の名所がありますが、富士山の麓、河口湖畔で繰り広げられる秋の祭典は、また格別な趣があります。
今回ご紹介するのは、「第27回富士河口湖紅葉まつり」。ここは、ただ紅葉を「見る」だけの場所ではありません。雄大な富士の姿と、湖畔を彩る約400~500本もの紅葉が織りなす圧巻の風景。そして、日中とはまったく異なる表情を見せる夜のライトアップ。訪れる人々の五感を静かに、しかし強く刺激する、奥深い魅力に満ちたイベントです。
日常の喧騒から少し離れて、心が洗われるような「本物の秋」に出会いたい。そんな知的好奇心を満たしてくれる、特別な時間をご一緒しましょう。
イベント・祭り・パーティの基本情報
- イベント名: 第27回富士河口湖紅葉まつり
 - 住所・地名: 〒401-0304 山梨県南都留郡富士河口湖町河口2307(メイン会場:もみじ回廊周辺)
 - ウェブサイトURL: https://fujisan.ne.jp/pages/433/
 - 開催期間: 2025年11月1日(土)~11月30日(日)
 - ライトアップ時間: 期間中毎日 日没~21時30分
 - 入場料: 無料
 
- GOさんぽ 
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【11月1日(土)~11月30日(日)】日中の「静」と「動」を愛でる
まずは、太陽の光が降り注ぐ日中の散策から。このまつりの主役は、もちろん鮮やかに色づいた紅葉です。
河口湖の北岸エリアは、湖越しに富士山を望む絶好のロケーション。見頃を迎える11月上旬から中旬にかけては、空の青、富士山の稜線、そして燃えるような赤や黄色に染まった木々が、息をのむようなコントラストを描き出します。
ぜひ歩いてみてほしいのが、メイン会場となる通称「もみじ回廊」。梨川の両岸約150mにわたり、約60本のもみじの巨木がアーチのように空を覆っています。
日中、太陽光が葉を透過してキラキラと輝く様子は、まるで天然のステンドグラス。足元には紅葉の絨毯が広がり、一歩進むごとにカサリ、と乾いた音が心地よく響きます。風が吹けば、はらりはらりと舞う葉が、まるで時間がゆっくり流れるような錯覚さえ覚えさせます。
湖畔まで足を延ばせば、波ひとつない鏡のような水面に映り込む「逆さ紅葉」、そして運が良ければ「逆さ富士」との共演も。この「静」の美しさは、日中だからこそ味わえる贅沢です。
一方で、会場周辺は祭りの「動」の活気に満ちています。地元の特産品を扱うマルシェや、温かい湯気を立てるグルメ屋台が軒を連ね、訪れる人々の楽しそうな声がBGMのように響きます。この土地ならではのエネルギーに触れられるのも、現場を訪れる醍醐味と言えるでしょう。
【何を見る・何をする2】 幻想の光に包まれる「もみじ回廊ライトアップ」
日が傾き、富士山が夕闇にシルエットを浮かび上がらせる頃、このまつりは第二の幕を開けます。日没とともに「もみじ回廊」に灯りがともされると、そこは日中とはまったく異なる幻想的な世界へと変貌します。
ライトアップは、紅葉の美しさを知り尽くした演出。下から照らされたもみじの葉は、その一枚一枚が光を蓄え、自ら発光しているかのように輝きます。赤や黄色はより深く、艶やかに。闇との対比によって、その色彩の密度が何倍にも増して感じられます。
光が創り出すのは、鮮やかさだけではありません。「陰影」です。
無数に重なり合う葉の影が、まるで水墨画のように地面や川面に落ち、幽玄な雰囲気を醸し出します。川面に映り込む光と紅葉は、わずかな水面の揺らぎとともにゆらめき、見つめていると吸い込まれそうなほどの美しさ。
冷たく澄んだ秋の夜気の中で、光に浮かび上がる紅葉のトンネルをゆっくりと歩く。その非日常的な体験は、まるで夢の中を歩いているかのよう。多くの人がカメラを向けていますが、ぜひ一度、ファインダーから目を離し、その場の空気ごと記憶に焼き付けてみてください。このライトアップ(日没~21時30分)は、このまつりを訪れるなら必見のハイライトです。
【何を見る・何をする3】 五感で感じる「土地の息吹」と秋の香り
視覚で紅葉を堪能したなら、次は五感をフルに使って、この場所の「今」を感じてみましょう。
「もみじ回廊」を抜けた先には、クラフト市や飲食の屋台が並び、まつりの賑わいを演出しています。どこからともなく漂ってくる、香ばしい醤油の香り、甘く煮詰めた果物の香り。秋の味覚は、冷えた身体を芯から温めてくれます。
また、注目したいのは周辺で開催される関連イベントです。
例えば、期間の序盤(2025年は11月1日~2日)には、西湖で「SAIKO HARVEST FESTA2025」が開催されるなど、富士五湖エリア全体が秋の収穫を祝うムードに包まれます。少し足を延ばして、そうした「ハレの日」の熱気に触れてみるのも一興です。
単に紅葉が美しい、というだけでなく、そこに集う人々の活気、土地の恵みへの感謝、そしてそれらすべてを包み込む富士山の雄大な存在感。それらが一体となって、「富士河口湖紅葉まつり」という一つの文化的な体験を形作っています。
落ち葉を踏みしめる足裏の感触、夜気の冷たさ、人々の賑わいの音、そして秋の実りの香り。すべてが一体となり、忘れがたい秋の記憶として刻まれるはずです。




まとめ
「第27回富士河口湖紅葉まつり」は、単なる紅葉狩りのスポットではありません。それは、富士山という絶対的な存在の麓で、自然の色彩、光と影、そして人の営みが融合する、まさに「五感の祭典」です。
日中の圧倒的な色彩のパノラマと、夜の幽玄な光の世界。どちらか一方ではなく、ぜひその両方を体験してほしいと思います。
ただ美しい景色を見るだけでなく、その土地の空気や文化、季節のエネルギーを丸ごと味わいたい。そんな知的好奇心旺盛な方にとって、ここは間違いなく訪れる価値のある場所です。忙しい日常で少し鈍っていたかもしれない感覚が、鮮やかな秋の色と光によって、再び研ぎ澄まされていく。そんな貴重な体験が、ここには待っています。
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